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毎日ドクタ-健康かわら版 7月号
― 梅雨時の体調管理について ―
産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹
本年も梅雨に入りました。高温多湿のこの時期は体調管理が大切です。この季節に心配な熱中症の本態は自律神経失調(体温調節機能失調)と脱水症です。汗をかきやすい体にして体表温度が下がるようにコントロ-ルをしましょう。こまめな水分補給も忘れずにしましょう。
この季節は以下の注意をして体調管理をして下さい。
①発汗しやすい体をつくりましょう。高校球児は日頃の練習で大量の汗をかき、気化熱により体表温度を調整しています。私達は彼らのようなトレ-ングをすることはできませんが、毎日できる軽度の運動を心がけましょう。1日10分程度のストレッチや体操をして、いつもより20分位多く歩きましょう。シャワ-だけではなく短時間の入浴も効果があります。額にうっすらと汗がにじむ程度で十分です。発汗作用が亢進して体表温度のコントロ―ルが良好になります。本格的な真夏が来る前に是非、汗のかきやすい体作リをしましょう。
②脱水症の予防のためにこまめな水分補給をしましょう。いっきに500cc飲んでも水分の吸収は一定ですから、消化管に水分が貯留して腹部膨満感が発生したり下痢気味になったりします。ゆっくり一口ずつ飲みましょう。1時間毎にコップ1杯(80cc前後)を目安としましょう。
③冷たい飲み物はひかえて常温から少し冷たい程度の水分をとりましょう。6月から7月にかけて冷たい飲み物を毎日飲んでいますと、消化管の蠕動リズムが乱れて下痢や腹痛をおこす心配があります。また胃腸の蠕動リズムの乱れは膀胱を刺激しますので頻尿傾向となり夜間の睡眠障害につながることもあります。
④梅雨時から初夏にかけては紫外線量が増大します。曇りの日でも紫外線は地表に届きます。1日20分程度の屋外活動はビタミンDを活性化させて骨そしょう症を予防しますが、過度の紫外線は体の老化・酸性化や発癌性上昇の危険があります。帽子、日傘、UⅤカットのシャツ、UⅤカットの化粧品などを利用しましょう。また紫外線は眼底の網膜からも吸収されますので、仕事に支障がなければUⅤカット仕様のサングラスを利用しましょう。