- トップページ
- 検診・健康お役立ち情報
- 毎日ドクタ- 健康かわら版 1月号
毎日ドクタ- 健康かわら版 1月号
― ストレスチェックの義務化(労働安全衛生法の一部改正) ―
産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹
■ストレスチェックの義務化
厚労省よりストレスチェックの義務化(労働安全衛生法の一部を改正)が発表され、昨年12月1日より開始されています。従業員50人以上の事業場は社員に対してストレスチェックを年1回行うことが法律で義務化されました。
現在この法律を知っている方は50%で、半数の方は全くご存じない状況です。まずは会社の総務担当や人事担当の方が法律をご理解いただき、社員に対してアナウンスをしていただく事が大切です。
■ストレスチェックの目的
職場に関連したメンタル面の不調や個人的なメンタル面の不調をかかえて就労していると、慢性的なストレスから不眠症、高血圧、不整脈、胃腸炎などが心配されます。また、仕事の効率低下、ケアレスミス増大、うつ状態、休職に陥ることもあります。社員の方がストレスチェックを実施することにより、現在どれほどのストレスが蓄積しているかをご自身で認識して、その対策をご自身で工夫していくと同時に、会社は就労環境を整えていくことが大きな目的です。
■ストレスチェックの流れ
①会社は厚労省が策定した必須57項目以上の質問を社員に提示して実施。
②実施にあたっては会社で独自に行う場合と外部委託する場合がある。
③社員は電子媒体または紙媒体で回答する(参加は自由)。
④社員の回答については守秘義務があり会社側は閲覧不可。
⑤実施後、各社員にストレス度の結果とアドバイスが送られる。
⑦ストレス度の高い社員はアドバイスを参考に生活スタイルの工夫を考える。
⑧カウンセラ-や産業医、精神科専門医の面談希望の方は会社に申し出る。
■ストレスチェック実施後のポイント
①一般的に長時間労働の方はストレス度が高くなるので就労環境改善が必要。
②正規労働時間でも個人の性格、生活スタイルによりストレス度は高くなるので、長時間労働者の産業医面談とストレスチェック後の産業医面談は意味合いが異なる。会社は風通しの良い職場、就労環境改善に努める。
③社員はストレスをためない多様性、適応性のある考え方や生活スタイルをアドバイスを参考に自身で工夫していく。