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毎日ドクタ- 健康かわら版 4月号
― 睡眠リズムと睡眠障害について ―
産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹
■睡眠に関係するホルモン
私たちの脳には睡眠を調節する体内時計があります。脳の松果体から分泌されるメラトニンというホルモンはこの体内時計に働きかけて眠気を誘う睡眠導入ホルモンです。起床後に紫外線を浴びるとメラトニンの分泌は止まり脳や体は覚醒してきます。その後、14~16時間経過して夜10時ごろになると、再びメラトニンの分泌が活発になり睡眠を誘います。またメラトニンは新陳代謝を促進して睡眠中に疲労を回復する作用もあります。
■睡眠の種類
睡眠は約90分周期で浅い睡眠(レム睡眠)から深い睡眠(ノンレム睡眠)に移行して再び浅い睡眠(レム睡眠)にもどります。一晩に4回から5回この睡眠周期を繰り返します。
■睡眠障害の原因
起床後に窓を開けて外の景色を見ないと紫外線が網膜から吸収されずメラトニンの分泌が続き眠気が残ります。また夜間のメラトニンの再分泌の時間が遅れて寝つきが悪くなります。さらに、深夜にパソコンやテレビを見ていると、強い光刺激が網膜に吸収されてメラトニンの分泌は遅れます。その結果、自然な眠気がおこらず不眠の原因となっていきます。
■睡眠時無呼吸症候群とは
夜間睡眠中に10秒以上呼吸が止まり、体内の酸素濃度が低下する状態が1時間に5回以上みられと睡眠時無呼吸症候群が疑われます。睡眠時無呼吸症候群は肥満体型の人、いびきをかく人、寝酒の習慣のある人によくみられます。夜間に低酸素状態となると、翌日の仕事中に、急に眠り込んだり集中力が出なくなったりします。運転中に信号待ちで居眠りをしてしまうこともおこります。また慢性的な低酸素状態から心臓に負担がかかり高血圧症を発症する人もみられます。
■睡眠時無呼吸症候群簡易検査について
睡眠時無呼吸症候群が疑われる方は外来で問診や診察を行った後、簡易検査を行います。
簡易検査は鼻や指先に装着するセンサ-を貸し出して、ご自宅で一晩検査をしていただきます。診断は睡眠時無呼吸指数(AHI)を計算して判定します。睡眠時無呼吸症候群が強く疑われる人は次のステップとして専門病院に紹介をして1泊入院検査をおこないます。
毎日ドクタ-では睡眠時無呼吸症候群簡易検査をおこなっております。いびき、睡眠時無呼吸症候群がご心配な方は当院内科にてご相談下さい。