検診・健康お役立ち情報

毎日ドクタ- 健康かわら版 3月号

腸内フローラを整えよう!

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■腸内フローラとは
私たちの小腸や大腸には600兆個以上の様々な腸内細菌が生息しています。顕微鏡で観察するとそれぞれの腸内細菌がグループごとに、あたかも植物が群生しているかのように見えることから腸内フローラ(フローラ=花畑)と呼ばれています。またフローラの語源はローマ神話に登場する春と花と豊穣の女神フローラと言われています。

■腸内細菌の種類
腸内細菌には善玉菌のビフィズス菌、乳酸菌等と悪玉菌の有毒株大腸菌、ウエルシュ菌、ブドウ球菌等があります。またどちらの作用も合わせ持つ日和見菌の無毒株大腸菌、バクテロイデス、連鎖球菌等も存在します。理想のバランスは善玉菌2対悪玉菌1対日和見菌7の割合です。

■腸内善玉菌は癌を予防する作用あり
善玉菌はビタミンの合成、消化吸収の手助け、感染の防御等の働きをします。また悪玉菌の増殖を抑制して悪玉菌が産生する癌細胞刺激因子を除去する働きをします。この働きにより善玉菌は大腸癌をはじめとして全ての癌の発育を予防するナチュラルキラー細胞の活性を高めて癌を予防する働きがあります。

■腸内善玉菌を増やそう
善玉菌を増やして腸内フローラを整えましょう。善玉菌を増やす食べ物としてヨーグルト、食物繊維の豊富な野菜(ごぼう、蓮根、アスパラガス、ほうれん草、小松菜等)、キノコ、昆布、メカブ、味噌、豆腐、納豆、バナナ等がおすすめです。

■アレルギーの予防
スギ、ヒノキによる花粉症の季節となりました。花粉症は眼や鼻の粘膜の過敏なアレルギー反応です。腸内細菌のバランスを整えることによって様々な過敏なアレルギー反応を軽減することが期待できます。