検診・健康お役立ち情報
- トップページ
- 検診・健康お役立ち情報
- 毎日ドクター 健康かわら版 5月号
毎日ドクター 健康かわら版 5月号
― 渇いてからでは遅い!脱水症を予防しましょう!!―
毎日ドクタ-理事長
山田正樹
【脱水症の原因】
私たちのからだは体重の60パ-セントが体液で占められています。体重60㎏の成人の場合、体液は36㎏分にあたります。
体液には血液、リンパ液、細胞内液などがあり生命の維持に不可欠な酸素の運搬、代謝、体温調節などを担っています。
普段の生活では汗、排尿、呼気中の水分などにより1日で1500~2000mlの体液が失われています。
失った体液量が適切に補給されなかった場合は脱水症が起こってきます。
【脱水症の分類】
厚生労働省は脱水症予防のため「健康のために水を飲もう」推進運動を行っています。その資料から引用しますと
水分を5パ-セント失うと : 脱水症状や熱中症などの症状が現れます。
水分を10パ-セント失うと: 筋肉のけいれん、循環不全が起こります。
水分を20パ-セント失うと: 死に至ります。
と解説しています。
体重60㎏で体液バランスが36㎏の成人が5パ-セントの体液=1.8㎏分の体液を喪失した場合、適切な水分補給がないと脱水症が起こります。
食事を抜いたり水分補給が足らなかったりスポ-ツで大汗をかいたり入浴やサウナで大量発汗をすると瞬時に大量の体液喪失が起こりますので水分補給をしましょう。
【脱水症の症状】
初期症状として発汗低下、皮膚の乾燥が起こります。次いで自覚症状として口渇、倦怠感、微熱、立ちくらみなどが起こります。進行すると筋力低下、不整脈、血圧低下、意識障害が起きてきます。
【脱水症の予防・対策】
- 夏だけではなく日頃から水分をこまめに補給しましょう。
- 口が渇いてからではなく体液喪失量を予測して適切に水分を補給しましょう。
- 1日の水分補給量は1500ml以上を目標としましょう。
- コップ1杯程度(200ml程度)を1日に8回くらいに分けて飲みましょう。
- アルコ-ル、コ-ヒ-は利尿作用で排尿が多くなるので水分補給にはなりません。
- 大汗をかいたときはスポ-ツドリンクも利用しましょう。(但し糖分に注意しましょう)
- 夜間の脱水症を防ぐため枕元にペットボトルを用意しましょう。
- 頻回の下痢症状は脱水症の原因となります。点滴治療が必要な場合もあります。